ヨットに落雷

オランダのサンダーストーム

1992年にオランダで開催されたX−99クラス(船体:FRP,キール:鉛,マスト:アルミ)のNationsCup(現World)にクルーとして参加したときのことです。その日のレース終了後、機帆走でハーバーに向っていると、突然すさまじい強風と豪雨が来襲して雷が周囲に落ち始めました。そして、横を並走していた艇のマストトップに稲妻が落ちたのです。写真はその艇のものです。マストトップに落ちた雷が、フォアステイを伝わってバウの水面の所から海に逃げた時に穴を開けたようです。(穴の下位が平水時のWL,穴の周囲は焦げていた。)また、キールから逃げた雷により、キール表面は発疹のようにブツブツが出来ています。マストトップの風向風速計は破壊されていました。幸いなことに人には被害はありませんでした。めったに起こることではありませんが、こんなの見るとステーにもしっかりとアースをとっておいた方が良いかもしれませんね。
余談ですが、当方が乗っていた艇はその時にデスマストしました。メインセールのみで機帆走していたところ、あっという間に後方よりの強風が吹きつけ、バウデッキが水面下に沈むと思ったとき、マストが前に抜けるような感じで根本から折れました。雷が周囲に落ちる状況下で折れたマスト回収をしたのですが、デッキに立っている我々より周囲に高いものがないので、恐怖でいっぱいでした。
その後の天候回復もあっという間で、あれはいったい何だったんだ・・・。
幸いなことに次の日がレイデイ(休日)だったので、我々は突貫工事でスペアーのマストを立て、すべてのレースに参加することが出来ました。