アレルギーマーチとは、1〜2才の時にアトピー性皮膚炎やアレルギー性の下痢・胃腸炎などを引き起こす赤ちゃんは、2才ごろから17〜18才ぐらいまでの間に気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎、じんましんを、成人になってからも気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎を次々に引き起こして行く事が多く、この流れのことをいいます。

もともと1〜2才の時にアレルギーを起すぐらいだから 当然の事としてその子は、免疫応答のバランスが悪かったのでしょう、そして そのような免疫力の弱い子であるならアトピー性皮膚炎以外にも容易に免疫疾患を患う可能性は高いわけで、アレルギーマーチという現象が起きる事自体は 別段驚くような事ではないのかもしれません。
しかし、アトピー性皮膚炎とぜんそくではその意味するものがぜんぜん違ってきます。
アトピー性皮膚炎では死ぬ事はありませんが、現在日本では1年間にぜんそくで7000人もの人がなくなっており、そのリスク回避のためにも 吸入ステロイド剤の使用が不可欠になってしまい、一生ステロイド剤とお付き合いしなくてはいけなくなります。
この吸入ステロイド剤は、多くの医療従事者が副作用の全く無い安全な薬であると口をそろえていますが・・・・・
確かに急性の副作用は無いようです、でもこの薬は10年20年と使い続ける薬です、まだ日本では使われ始めたばかりの薬にそのような長期に渡る使用で起る副作用を否定できるのでしょうか?
ステロイド剤の薬理作用を冷静に考えれば、長期に使い続ければ なんらかの悪影響が出てくるものと考えるほうが妥当でしょう(悲しいけれど)、そうならないためにも出来うる限りぜんそくへの移行はくいとめねばなりません。

アトピー性皮膚炎の改善のための相談をおこなっていて すごく感じることのひとつに、ステロイドを使わず克服していく子は、アレルギーマーチをおこすことが極めて少ないのではないか ということがあります。
アレルギーマーチをおこさないと断言できるほど症例数が多くないので、あくまでも私の感覚ですが。

私は、生まれながらにして免疫異常が確認できるような子は、極めてごく少数ではないかと考えています。
ほとんどの子どもは、ただ単に少しばかり免疫応答の仕方が未熟なだけであり、体全体の免疫に対するシステムもまだまだ未熟なところからアトピー性皮膚炎は起きているのです。
ですから、そのような段階の時にステロイド剤で炎症を押さえると言う行為は、当然自らの免疫システムの構築を阻害することになり、免疫システムは未熟のまま歳を重ねて行く事になります、であればその後いろいろな免疫系のトラブルに遭遇していくことは当たり前の事です。
逆にこの時期の炎症に対して、じっと我慢してステロイドのおせわにならず、スキンケアと離乳・食養生(除去食のことではない!)を根気に行うことで、キレイに治して行ったほうが(大丈夫です、時間はかかりますがステロイドなしでも良くなります。)その子の持つ免疫システムが確立されて行きます。免疫力が強くなればアレルギーマーチが進みにくくなります。

私の経験では、そのようにステロイドを使わずに治せば、ぜんそくには進展しない様に思いますが、アレルギー性鼻炎になることは多いかも知れません。
なぜ、アレルギー性鼻炎にはなってしまうのか?さらに言えば、アトピー性皮膚炎はスキンケアとメンタルケアと食・生活習慣の改善で良くなっていきますよと言っている私が、同じ免疫疾患と思われているアレルギー性鼻炎に対しては、どんな方法ででも、なかなか良くなって行くことは困難であろうと考えているのはなぜか?
このテーマに関しては、また別の機会に書かせていただきます。
しかしながら、ぜんそくにまでいかないとすれば、すごく大きなことではないでしょうか。
よくよく考えてみれば、アレルギーマーチを疫学的に検証したドクターにとっては、その疫学データのサンプルはほとんどが、アトピー性皮膚炎に対してステロイド療法をおこなってきた子どもたちだと思われるのです。

つまり、2才ぐらいまでのアトピー性皮膚炎に対してのステロイド療法はアレルギーマーチへの進展が危惧されるが、ステロイドを使わない治療法では、そのリスクは大幅に軽減されるのである。
ただし、なんでもステロイドさえ使わなければ良いのかと言うと、とんでもない話で、訳の分からない民間療法はごまんとあります、そのようなものに引っ掛かると健康とともに、お金も失いますので十分に気をつけてください。