おれ的わたし的ベスト 2005
  とし   おかまいなしの日記

■今年リリースの音楽ベスト10
1. Tone Collector /Tone Collector
 フリー系のサックストリオによる熱いライヴ盤。晩年コルトレーン・バンドのファラオ・サンダースを彷彿させる、ブッ太いフリーク・トーンのテナーに心底惚れる。
 トニー・マラビーのこのブロウだけ聴いてりゃとりあえずほかいらんわと、9月ぐらいは思っていた。

2. Misha Mengelberg /Senne Sing Song
 オランダ・フリージャズの重鎮による新録。“セロニアス・モンク的諧謔”なんて決まりきった形容しかできない自分の語彙の少なさを軽く笑いとばす、
 御大ミーシャのピアノの自由さ。最近のヨーロピアン・ピアノトリオには全く欠落した毒とスリルがここにはある。

3. John Coltrane /One Down, One Up - Live at The Half Note
 言うまでもなく今年のベスト・オブ・発掘盤。エルヴィンとコルトレーンのサシでのガチンコ勝負は何度聴いても興奮を禁じえない。

4. 渋谷毅・武田和命カルテット /OLD FOLKS
 今年13回忌を迎えたテナー奏者の貴重な音源。トニー・マラビー、コルトレーン、そして武田和命と、新旧・魂系のテナーサックスに心を奪われることが多い一年だった。

5. 佐藤允彦+SAIFA /ライブ・アット・メールス・トリビュート・トゥ・富樫雅彦
 春のドイツ・メールス祭での演奏を完全収録。富樫の豊かな音楽性を見事に具現化した佐藤の功績に感服。
 それにしてもこういう場での田村夏樹の演奏ってほんと飛び抜けてる。

6. 矢野絢子 /窓の日
 非ジャズ系で一番聴いた。決して趣味のいい音楽ではない。しかしこれだけ嘘のない表現をできる唄い手ってあまりいないと思う。
 今作でメジャー契約終了だが、ほんとこれからが楽しみな人。

7. Fernando Saunders・芳垣安洋 /Devotion
 ニューヨークの名ベーシストと芳垣周辺の腕利きミュージシャンによるごった煮セッション。
 右側のスピーカーから聴こえる鬼才・酒井泰三のファンキーにうねり続けるギターが素晴らしい。

8. 大友良英 /Guitar Solo 12th Octorber 2004 @ Shinjuku Pit Inn, Tokyo + 1
 硬派レーベルの記念すべき第一作。この人のはオーケストラよりギターソロものが僕は好き。生々しく、そして優しい音。

9. James Carter, Cyrus Chestnut, Ali Jackson, Reginald Veal /Gold Sounds
 正直言ってもう風化気味のオルタナの雄・ぺイヴメントの楽曲だが、ジェームス・カーターの変態ブロウ・テナーと妙にウマが合う。珍味系ジャズ。

10. Fats Waller /The Centennial Collection
 個人的にはこのベスト盤で30年代ハーレム・ストライドの凄さを初めて知った。 「モダン・ジャズだけをジャズとおもいこむことは断然やめてほしい」(油井正一)





■ライブ、DJイベント等々で良かったものがあれば挙げてください。
順不同です。


・林栄一(as)+久保島直樹(key) (10月7日・国立ノートランクス)

・板橋文夫(p)+井野信義(b)+本田珠也(ds) (11月18日・吉祥寺赤いカラス)

・エマージェンシー!+板橋文夫 (12月18日・新宿ピットイン)

・酒井泰三(g)+今堀恒雄(g)+ナスノミツル(b)+佐野康夫(ds) (8月7日・関内ストーミーマンデイ)

・大西順子(p)+米木康史(b)+原大力(ds) (7月20日・名古屋ラブリー)

・早坂紗知(as)+永田利樹(b)+ウィンチェスター・ニー・テテ(per) (10月21日・国立ノートランクス)

・田中信正(p) (5月4日・新宿ピットイン)

・ブランドン・ロス(g,vo)ツトム・タケイシ(b)、JTルイス(ds) (6月8日・新宿ピットイン)

・五十嵐一生(tp)+吉澤はじめ(key) (3月20日・国立ノートランクス)

・江古田DOMフェスティバル初日での大友良英ソロ (11月17日・江古田バディ)





■音楽以外でのベスト10があれば挙げてください
「戦後日本のジャズ文化」 マイク・モラスキー著
「そして、風が走り抜けて行った〜天才ジャズピアニスト守安祥太郎の生涯〜」 植田紗加栄著
「ジャズの歴史物語」 油井正一著

3冊とも刺激的です。自分のジャズ観にものすごく影響を与えてくれました。







■自己紹介をどうぞ
 東京在住。31歳・男・サラリーマンです。






■今年はどんな年でしたか?
 昨年同様ずっとジャズばかり聴いてました。来年もそうだと思います。






としさん、毎度ありがとうございます。ジャズ、それも最新のものは殆どチェックしていないので毎年とても参考になります。トレーンの発掘盤は最高ですね。レコ屋で試聴してブルブルと震えがきて即レジへ持っていきました。 矢野洵子の新作、「嘘のない表現をできる唄い手」というのはまさにその通り。丸裸過ぎて何時でも聴ける音ではありませんけど、05年にリリースされたタイトルのなかで一番骨身に沁みました。ずっとずっと歌い続けてほしいですね。 ペイブメントのジャズ・カバーは聴かねば! いや、やっぱりとしさんみたいに沢山ライブ観にいかなきゃなあ。