おれ的わたし的ベスト 2005
  手羽先アヤ   空中音楽日誌     


■今年リリースの音楽ベスト10
北方萌えの嗜好に従い、出身地/音楽の雰囲気で北→南という感じで並べてみました。
下に行くほど熱くなってます。
今年はアフリカ(系)音楽は一枚のみ(しかも次点)のセレクションになってしまいました。

・Supersilent / Supersilent7 / (Live DVD)
 今年になって国内盤が出るようになったノルウェーのRune Grammofonの看板バンド。
 全て即興演奏で、そこからの録音・録画からリリースするという形をとっているとのこと。16mmのフィルム録りで白黒。
 全6曲で入場からアンコールまで曲順もそのままでタイトルも無し。
 ズタズタなグルーヴのドラムとナイーブな、癒されるサウンドのkeyとオタケビのうまいtp、謎の電子楽器という編成。

・Bjork / Drawing Restraint 9 Soundtrack
 パートナーのマシュー・バーニーの映像作品『拘束のドローイング』に合わせてつくられたアルバム。
 北方より来たるマレビトの婚礼写真の記憶も鮮烈。日本の子供の声や笙などが使われています。
 子供がハァハァ言ってる息の音のサンプルでつくった曲がおもしろかった。母親の感覚かもしれない。

・Mats Eilertsen / Turanga
 ノルウェーの若手ジャズミュージシャンとオランダの大御所チェリストがゲストに入ったもの。
 ミュージックマガジンで「チェンバー・ジャズ」と呼ばれてましたが、そういう言い方もありか、と思った。
 ベースとチェロ、サックスではなくクラリネット、そんなに暴れない牛鈴のきいたドラム、という地味でやわらかいサウンド。
 現代的なアレンジではあるけど、なんかしみじみと渋い音なのが不思議。大好きです。

・Cuong Vu / 残像
 12月末にすべりこみで買った今年唯一のメインストリームジャズの一枚。まわりのジャズファンがほとんど購入済だった人気盤。
 ベトナム出身でパットメセニーグループの最年少メンバーということで話題になったそうですが、かなりアグレッシブなサウンド。
 速い曲とかオーネットっぽいと思った。全曲に参加したビル・フリゼールのギターもノイジー&ヘヴィで萌えました。

・航 / 山吹
 いきなりピアノの内部奏法と蒼天から呼びおろすオタケビから始まる一曲目。
 藤井郷子さんのピアノとアコーディオンの伴奏のみの弾き語りのアルバムです。
 女性自作自演歌手というカテゴリではかなり異色な、意志の強い個性的な声とピアノです。
 山頭火、法然、白磁白湯、という言葉にピンときた方におすすめです。

・ゆらゆら帝国 / Sweet Spot
 スカスカぬるぬるな最先端のロック。
 前作のしびれとめまいを足して2で割ってくれたなという感じ。
 一曲目がいちばん好き。あとはやっぱりタコ物語。ラヴってちゃんとくちびるかんでるの。

・Bonobos / Electlyrics
 去年はくるりにはまりましたが今年はボノボです。石井さんの日記などで紹介されててよさげなので借りて聴いてみました。
 関西の方だからなのか、フィッシュマンズっぽいけどもっとラテン系で陽気な感じなのがいい。
 ドラムとパーカッションの方が引き出しが多くて、音楽が好きなんだな!っていうのが伝わってくるのがよかった。しばらく追いかけたいです。

・Power Trio / Borders
 ドラムのつの犬さんが来沖してライブをしていった時に売ってもらったもの。
 他にはサックスの松本健一さんとベースはSJMのかわいしのぶさんです!他にゲストが入ったり。
 即興演奏だそうですが、フリージャズの範疇からははずれるかもしれない。
 伝統芸というより単純に遊ぶ方法としてフリージャズを選んでみたという感じがしました。

・バンバンバザール / 十
 金箔使いというジャケに、管もいっぱい入った豪華なアレンジの最先端のジャズ。
 あざといフックに思いっきりぶらさがって下さい。手堅いオールドスタイル(けっこうマニアック)なのですが、
 歌詞やアイデアが現代的(というか同世代ならツボに入るのでは)で遊び心満載。
 一年中いろんなお祭りとかまわっているので機会があったらぜひライブを見てほしいバンドです。

・BORIS / PINK
 21世紀最強の轟音ハードロック。(…書いてみてそんなにかっこよくなかった…)
 私の日記ですきあらば語っているので興味のある方は見てみて下さい。今回はドゥーム色が薄くてキャッチーなリフのロックが楽しめます。
 公式サイトの掲示板の書き込みが外国ばかりっていうのが萌え。私も書いてみたい。
 Wata, Please Marry Me!! 2006年もまたライブを見に出かけたいと思います。

・10行 / 暁
 地元のバンドのマキシシングルです。直接沖縄音階やサウンドを使っているわけではない(メロディラインがエスニックだったりはするけど)のですが、
 やはりボーカルのミユキさんの声や歌詞から沖縄らしさがつたわってるのがおもしろいと思います。
 ヘヴィロックっぽいリフの『十字路』も収録。この曲がやっぱり好きです。

・Shaolong to the Sky / 月の陰から
 これも地元のロックバンドのやっと出たファーストアルバム。
 Anger from Ball、orca、David Raston Bluesbandといったバンドで活躍するメンバーによる3ピースで、
 オレンジレンジなんかとはだいぶタイプは違いますが、歌詞も沖縄からのメッセージが込められていて、ぜひ県外の方に聴いてほしいと思います。

次点

・ Sigur Ros / Takk..
・ Christian Wallumrod / A Year From Easter
・ Yann Tiersen / Les Retrouvailles
・ Billy Corgan / The Future Embrace
・ World's End Girlfriend / The Lie Lay Land
・ boris / マブタノウラ
・ Boris / Heavy Metal Me (DVD)
・ Tujiko Noriko / Blerred In My Mirror
・ タブラクワイエサ / Blofa!
・ Bonobos / Golden Days
・ Hifana / Channnel H
・ V.A. / Mali
 →アフリカのマリのアーティストを集めたもの。マリの音楽は特徴としてギターと木琴(バラフォン)がよく使われていること。
 リズムはあまり目立たずメロディが美しく、柔らかいサウンドで和む音楽です。沖縄音楽に似てると思いました。







■2005年にリリースされた作品以外で、よく聴いた音楽があれば挙げてください。

・ Susannna and the Magical Orchestra / List of Lights
・ Michael Doneda,Paul Rodgers,Le Quan Ninh / Open Paper Tree
・ Zeena Parkins,Ikue Mori / Phantom Orchard
・ Kammerflimmer Kollektief / Absencen
・ David Sylvian (with Derek Bailey) / Blemish
 フリージャズ/ポストジャズのアルバム。Susanna〜は上でも登場したノルウェーRune Grammofonのアルバム。
 Open〜はフリージャズ。ベトナム系でフランスで活躍するレカンニンの大太鼓使いを堪能。
 パーキンス/モリはノイズレーベルのMegoからのアルバム。女性的な感覚の官能的で奔放なノイズを楽しめます。
 Kammer〜はポスト-ジャズとして新しい音楽だとは思うのですが、とても静かで癒される作品。そういう所がポスト的?
 デヴィッド・シルヴィアンは頂き物で、クリスマスイブの夜に逝かれたデレク・ベイリー(g)が入ったもの。私はこれともう一枚しか持っておりませんでした。

・ Smashing Pumpkins / Earphoria
・ The Mars Volta / De-Loused in the Comatorium
・ boris / Flood
・ 航 / 夏秋歌集  *
・ The Blue Hearts (1st)
・ ECD,イリシット・ツボイ,久下恵生 / Session Impossible (LIVE)  *
・ 遠藤賢司 / 満足できるかな
・ フラワーカンパニーズ / 吐きたくなるほど愛されたい
 マーズヴォルタからエンケンまで。ロックはいいなあ…お世話になりました。どうもありがとうございました。







■あなたの「今年のこの1曲」は?
・フラワーカンパニーズ / 深夜高速






■ライブ、DJイベント等々で良かったものがあれば挙げてください。
 2005年はほとんどライブに行かず、CD購買欲に負け(恥)、また自分の演奏にかまけていた一年でした。
 音楽の聴き方もスタティックというか、音のひとつひとつを止めて聴き込むという感じだった気がします。




■音楽以外でのベスト10があれば挙げてください
 映画ベスト1はチャウ・シンチーの『カンフー・ハッスル』で不動!! 『少林サッカー』よりよかったです。
 日本の宣伝コピーがかっこ悪くてがっかり。ありえねーはないよなと思った。

音楽映画:
 『エンケン対日本武道館』もすばらしかったのですが、ここでは『ゴッドファーザー&サンズ』を推薦します。すべての黒人音楽ファンにおすすめです。
 一昨年公開されたBlues Movie Projectシリーズの中の作品です。

 監督のマーク・レヴィンはアフリカ系ではないのですが、『SLAM』『ブルックリン・バビロン』といった黒人音楽(ヒップホップ)をモチーフにした良質の作品を制作しています。
 舞台はどちらもNYでスパイク・リーの映画と並べて見てほしい感じです。

 本作はブルースの名門レーベル「チェス・レコード」とそれを生んだ街シカゴを舞台にして、
 2代目社長でマディ・ウォーターズの電気アルバムをつくったマーシャル・チェスを中心に、その参加ミュージシャンのフィル・アップチャーチやピート・コージー、
 ジミヘン(猫)といった大御所とチャックDやコモンなどの若手/ヒップホップ勢とのコラボレーションの企画進行の模様を紹介。
 ライブ映像がすばらしいです。ぜひ音声解説も一緒にごらん下さい。


女の子は:

・『ロング・エンゲージメント』のマリオン・コティヤール、ジョディ・フォスター、オドレイ・トトゥ
・『クローサー』のナタリー・ポートマン
・『リンダリンダリンダ』のペ・ドゥナ、香椎由宇、湯川潮音
・『ドミノ』のキーラ・ナイトレイ、ドミノ(エンディングのカメオ出演)

 上記以外にはギリシャ映画『エレニの旅』とフランスの『クレールの刺繍』と女性が多く出演するものを見ました。
 旧作ではビクトリア・アブリルとペネロペ・クルスのスペイン映画『ウェルカムヘヴン!』(アブリルのレビューシーンがすてき)と
 ジュネの『ロストチルドレン』でジュディット・ヴィッテちゃんを見るために年に何度も借りてしまう。

 男の子はロング〜のギャスパー・ウリエルとウェルカム〜のガエル・ガルシア・ベルナルがすてきでしたが、
 どっちかというと年上派でドミノのミッキー・ローク&トムウェイツ、ロスト〜のロン・パールマンなどがよかった。 まじでタイプです。






■自己紹介をどうぞ
 35歳になります。求職中、編集CDRを愉しむ耳老人の会(会員番号4)の手羽先と申します。
 ときどき打楽器の即興演奏をしています。ドラムもたたきますが楽器以外のものをたたくのが好きです。音楽はだいたい車の中で聴いています。







手羽先さん、どーも。 昨年同様、地元沖縄ネタが多くて楽しいです。身近で起こることが一番楽しいですからね。それがこうしてwebに載ってしまったりすることのもまた愉しい。 10行、Shaolong to the Skyはぜひ現地でライブを観てみたいなー。