胞状奇胎
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胞状奇胎とは、妊娠後、胎盤を構成している成分の1つである「絨毛組織」が増殖し、
胞状(水の入った袋の粒状)になったものです。

残念ながら妊娠を継続することは出来ません。
(特例:
胎児が認められ、継続希望が強く、胎児の染色体が正常かつ胞状奇胎と正常妊娠の双胎の場合は
妊娠を継続させる可能性もないことはない)。

欧米よりも日本や東南アジアに多く発症しています。

全妊娠の1/350の確立で発症しています。

高年妊娠の方により多く見られると言われています。


分類
胞状奇胎 70%【全胞状奇胎】
絨毛の全てが胞状
【非侵入全奇胎】
【侵入全奇胎】
奇胎成分が子宮筋内に侵入している。
30%【部分胞状奇胎】
絨毛の一部が胞状。
胎芽・胎児・臍帯など胎児成分があり。
【非侵入部分奇胎】
【侵入部分奇胎】

上記のものは基本的には良性疾患。
まれに(1〜2%程度)絨毛がんに移行することもある。
絨毛がんは子宮から肺、全身へ移転する場合もある。

原因
最近の研究で染色体異常によるものではないかと言われている。
正常な妊娠 <1つの卵子+1つの精子=受精卵>
全胞状奇胎 受精後、卵子の核が不活性化または消失し、
精子の核のみが卵子の細胞質内で分割した場合
部分胞状奇胎 多くは、<1つの卵子+2つの精子>の場合

症状
重いつわりの症状・不正出血
奇胎組織の急速な発育により子宮が大きく柔らかい。
全胞状奇胎→子宮内に胎芽・胎児などが見えず胞状のものが認められる。
部分胞状奇胎→正常胎児が存在する場合は胞状のものが認められないケースもある。
尿中HCG【ヒト絨毛性ゴナドトロピン(絨毛が分泌するホルモン)】値が高い。
(10万IU/l以上で確実であると診断。)
しかし全ての方がこれに当てはまるとは限らない。
(私の場合は不正出血のみで術後に子宮内容物を検査して初めて判明しました。)

治療
早急に子宮内物の除去
(子宮筋層内への侵入・絨毛がんの発症を防ぐため)
→1週間後に再掻爬(症状により3度行うこともある)
→術後、HCG値が下がらないまたは再上昇した場合。侵入奇胎と判断し以下を選択。
化学療法 抗がん剤投与
副作用:白血球増加(吐き気・倦怠感・脱毛)←投与終了後徐々に回復する。
子宮全摘 高齢で今後赤ちゃんを希望しない場合。

近年、術後管理の徹底によりHCG値が上昇した時点で上記のような処置を行うので、
絨毛がんへの移行はほとんどない。
又、発症した場合でも化学療法により100%の完治が期待される。

術後管理
HCG値の
定期的検査
【尿中HCG値】5週で1000IU/l以下、8週で100IU/l以下
【血中HCG値】20週で0.5IU/l以下
になれば経過良好である。
基礎体温チェック HCG値が上がると高温期が続く(妊娠状態と同じ)。
またこのホルモンは卵巣の働きも弱めるので
排卵が乱れ、表が二相にならなくなる。
避妊 新たに妊娠をしてしまうとHCG値が上昇するので検査が無意味なものになる。
これは再発との見分けがつかず危険である。
次の妊娠にはHCG値が下がり、基礎体温表が二相性を示すことが必要。
その時点から6ヶ月〜2年の経過を見て妊娠が許可される。

術後の管理については、個人の経過状況や病院の方針などによって変わる。
<私の住む神奈川県の場合>
通院の間隔は、少なくとも術後10週間は2週毎、その後は1〜2ヵ月毎で3年間は通院。



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